2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

大名の行く道 The Way of the Warlord

日本語において漢字のみで成り立つ四字熟語という表現を用いることが多く、一つの考え・思い・コンセプトに相当する意味がたった四文字に凝縮されています。拙僧は日本語に対する理解が深まっていくに連れて、多くの四字熟語を覚えて、その中に気に入りの一…

「曖昧な国」ニッポンのエンターティンメント  Kabuki: Entertainment for Japan, the “country of ambiguity”

ちょうど2年前にPen雑誌が歌舞伎の特集を発行しました。本屋さんの本棚に並んでいたこの雑誌を見たとき、将来的にいい歌舞伎の「教科書」になると判断し、その場で購入しました。徹底した分析、そしてそのまとめはあまり網羅しすぎて、全部を完全に「消化」…

古田織部:乱世のエネルギーをもって、茶を革新した男 Furuta Oribe: The man who channeled the turmoil of the age to revolutionize the tea ceremony

*この記事は元々「Pen」雑誌の2009年の9月号に掲載された記事です。英文は数年前に拙僧が翻訳したものです。また、記事の最後にある注釈は拙僧が作成したものです。 This article originally featured in the September 2009 issue of the Japanese magazine…

もののけ姫に窺える宮崎駿の世界観 Miyayaki's world view as seen in Princess Mononoke

ジブリ作品の中で一番気に入っているのはやっぱり「物の怪姫」です。それは単なるアニメではなく、日本史、宗教観、そして「人間と自然の関わり合い」を追求する作品であるからてます。宮崎氏の独特の世界観で形成されている構造を通して、我々に色んな質問…

漫画バガボンドで描かれる水の有り様を考える Musings on the essence of water as portrayed in manga Vagabond

梅雨の最中で、日常生活に置く「水」の存在について思いを寄せることが多くなることと改めて気づきました。我が家の宿る界隈において水は身近な存在で、その存在はあまりに密接かつ大きい。うちの裏には清流の小川が流れ、近所の寺院には小池があり、田んぼ…

「移ろい」という日本的なコンセプトを考える(2) Thoughts on the Japanese concept of ''utsuroi'' (2)

この前の投稿で松岡正剛という研究家が唱える「移ろい」に関する解説を四季の変遷を表す写真とともに紹介しました。彼の解説は直接に触れていないですが、その「移ろい」の根底となる「空」は仏教の思想の表れの一つでもあります。もっと厳密に言いますと、…

「移ろい」という日本的なコンセプトを考える(1) Thoughts on the Japanese concept of ''utsuroi'' (1)

6月には田植えが始まったり、紫陽花も咲き出したりして、新な季節の「移ろい」を告げる兆しが多いです。「儚い」の次に気に入っている日本語はこの「移ろい」という言葉であり、そこに日本の独特な深遠の世界観と思想が潜められています。The planting of th…

邦訳によりスターウォーズがより深遠になる場合もある Japanese translations make Star Wars even more profound

やっぱりスターウォーズがディズニーの傘下に入った以来、日本語の字幕や吹替の翻訳の質は総合的に向上していると言っても過言ではないと思います。特にクローンウォーズと#反乱者たちに置いてその完成度の高さが鮮明に現れていると思います。例えば反乱者…